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ご遺骨に色がついているのは

  • 投稿の最終変更日:2025年4月4日
この間、粉骨をご依頼のお客様のご自宅に訪問して、ご遺骨を確認させていただく段になったときに、お客様より「遺骨が赤いのは、やはり病気のせいですかね?」と尋ねられました。斎場勤務の際にも良く聞かれたので、経験を通して考えたことをお知らせしておきます。火葬場で収骨の際に、ピンク〜赤色に着色している部分は頭部辺りなんです。しかも歯の近辺は特に赤黒く変色していることが大多数です。これは奥歯などに入れた金属の鉄分が酸化して赤く発色していると思われ、それが頭部から上半身に影響するのです。
歯の全くないご遺骨は白いですから。あと身体の方で足とか腕の部分が緑色に着色してることがありますが、これは棺を支える五徳の金属に触れていた部分が酸化によって発色したものと思われます。酸化銅ですかね!? また棺にも金属の留め金やタッカー針、釘など様々な物が使用されておりますので、そちらからの影響も少なからずあります。良く葬儀屋さんが遺族に問われて「お花の色が付いたのですね」と言われるのは、美しく聞こえるように答えてるのでしょうから、それはそれで良いのですが、実際には、炉の最高燃焼温度は、1200℃にもなるので、花の繊維質などは残らず焼けてしまいます。
ただ、飾りに入れた花の下のオアシスの緑が粉末の様に降りかかっていることはあります。と言うことで、ご遺族が気にしている、ガンの部分が黒く残るとか、クスリの影響で色が付いていることはありません。内臓は焼けてしまいますから。結石は残ります。
ついでに副葬品のことですが、やはり棺の中に納める品は極力最低減にしてください。火葬炉に悪影響を及ぼすことがありますし、まずご遺骨にも影響ありますからね。ガラス製品は溶けてこびりつきます。革製品、特に革のジャケットなどを遺体に掛けたりすると火葬に大変手間取りますし、見た目も良くないですよ。千羽鶴や厚手の本のたぐいは燃えませんから収骨の際に飛び散ります。紙は燃えるから大丈夫と考えますが、それは1枚の紙切れの場合で、折ったり、重なったりした紙は空気が入らないので、燃焼しません。手紙くらいにしてください。釣り竿のカーボンロッドを入れた方がおられて、クジャクの羽根のように拡がって危なかったことがありました。
最近では旅銭も入れませんよね!コレは貨幣法の違反行為にも該当するので、入れるなら一万円札とかの紙幣なら問題ないですよ(笑)
因みに三途の川の渡し賃とも云われる六文銭ですが、現在の価値で約300円くらいです。